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宇治茶は、京都山城地方独特の寒暖差が激しいところに発生する川霧や、 適度な雨量など温暖な気候と、豊かな地味によって育まれた緑茶です。 以来連綿として800年間の歴史を刻む間に、洗練されてまいりました。 また茶の湯文化がその発展に更に磨きをかけました。 |
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上品な香り、ほんのりとした甘味、すこし山吹色の水色に代表される 宇治茶の特徴は、そのどれをとっても、他の産地にはない宇治地方独特の 風味です。 |
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高級宇治茶の特徴は、まず1年で最初に採れる一番摘みの緑茶が多く、 それもハサミで刈らずに、手づみで採取したものです。 また高級玉露や抹茶などは、普通緑茶の5〜10倍の肥料を施し、光を 遮って緑茶の苦みをおさえ、まろやかなお茶に仕上げます。 高級な緑茶になりますと約95%くらい光をさえぎり、お茶の肥料だけで 育てる訳ですから、何倍も肥料を施します。その遮光には棚を組み、 かんれい紗で覆います。時としてその上に稲わらをふる場合もあります。 このようにして丹精込めてつくられたものが、宇治茶なのです。 |
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宇治茶の特徴は、じつは浅蒸し。対する静岡茶は、深蒸し。 深蒸しに比べ、水色が薄く、味は外見上淡く、あっさりとしているように 見えますが、実は深蒸し茶より濃く、深い趣のある実に奥深いお茶です。 そのふくよかさ(芳醇な味)は、他の追随を許しません。 その秘密は、下記の3点にカギが隠されています。 <宇治茶師のワザ> その1 蒸しのワザ(茶葉の蒸し方) その2 煉りのワザ(茶葉の乾燥方法) その3 合組のワザ(配合方法−ブレンド技術) |